Project Story プロジェクトストーリー
ホテルの当たり前を創造する。
世界に続く一歩を私たちの手で作る。
ホテルの当たり前とはなんでしょうか。当たり前のサービス、当たり前の過ごしやすさ、当たり前の安心感。お客様が想像するホテルのイメージは、不変的かもしれません。しかし、私たちベッセルホテルズで働く人間は、ホテルの当たり前に頼り切ってはいけません。2019年から続いたコロナ禍は、まさにホテルの在り方を考えさせられる時期でした。「ホテルは不要」「ホテルよりも家の方が安心できる」と感じたお客様もいたかもしれません。その中で、私たちベッセルホテルズは、お客様に提供できること、地域の方に喜んでもらえることを創造し、追求し、実現してきました。そして今、改めて、ホテルは安心して過ごしてもらえる、笑顔で思い出を作れる場所になりました。この「安心」を作るのは紛れもなく、私たちです。これからも、お客様はもちろん、ベッセルホテルズで働く人が求める「安心」は変化していきます。だから、私たちも変化し、求められる安心を創造していかなければいけません。「世界に求められるホテル」というと大げさでしょうか。しかし、私たちは、従業員、地元地域、福山県、世界と着実に足を進めています。そのための一歩が、私たち、現場の仕事にあるのです。
Project Memberプロジェクト担当者
大鋸 渉
ベッセルイン高田馬場駅前
支配人
STORY
私たちは諦めなかった。
コロナを乗り越えること、地域に愛されることを。
超えられないコロナの壁。
ただひたすら、やるしかなかった。
2021年3月、コロナウイルス第4波の中、レフ京都八条口の開業に支配人として携わりました。「1からホテルの価値を生み出したい!」と手を挙げ、2020年開業予定のレフ京都八条口の新店の支配人に。しかし、コロナウイルスの影響でオープンは約1年延び、2021年、やっとのことレフ京都八条口をオープン。「やっと新店に携われる!これから自分の理想のホテルを作っていける!」と、当初は期待でいっぱいでしたが……すぐに挫折を味わいます。京都という場所柄、お客様のほとんどは観光客です。コロナ禍真っ只中で、観光に来る方がいないので、当然客足は伸びません。まずはレフ京都八条口の魅力、私たちのサービスを知ってもらわなければいけない状況でしたが、そもそも人がいないので、知ってもらうきっかけすらない状態です。そんな中でも、諦めませんでした。とにかくできることを一つひとつやっていこうと、毎日副支配人とミーティングを行い、案を出し、実行してきました。ミーティングの中で生まれた、私の目指すビジョンは「お客様がスタッフに会いにくるホテルになりたい」です。ビジョンを軸にしながら、地域に貢献できるよう、地元商店街への挨拶、近隣の企業への訪問やチラシ配布など、様々な案を実行してきました。それでも、思うように売上は伸びず、2021年はコロナウイルスの影響で休館へ追い込まれてしまいます。この頃は、スタッフも不安を感じ始め、モチベーションが下がっていたように思います。
諦められるわけがない。
スタッフのため、地域のため、お客様のために。
休館に追い込まれたときには、正直なところ、「もう無理ではないか」と心が折れそうになりました。しかし、私は支配人として「スタッフが安心して楽しく働くために、しっかりやりとげなければいけない」という気持ちがありました。コロナという向かい風の中、諦めずに営業を続けてこれた一番のモチベーションは、「スタッフを守りたい」、「スタッフと一緒にこの京都レフ八条店を盛り上げたい」という想いでした。これまで一緒に頑張ってついてきてくれた仲間を、裏切れません。そんな中、転機が訪れたのは2021年11月20日、ホテルの営業が再開し、観光客が少しずつ戻り始めた時期。地道に行っていた営業活動が芽を出し始め、近隣企業の利用者が増えたり、地域の方が会議を行うためにベッセルホテルを使ってくれたり、ホテルの駐車場を使って一緒にマルシェを開催しようと提案してくれたり、今までやってきたことがすべて繋がってきたのです。地域の方やお客様からは「ベッセルさんができて良かった」という言葉もいただけるようになり、ビジョンである「お客様がスタッフに会いにくるホテル」に近づき始めたのです。ここまで成功に導けたのは、副支配人、スタッフがついてきてくれたからこそ、地域の方の支えがあったからこそです。スタッフと一丸となること、地域の方に愛されること、一つひとつが間違っていなかったんだと、無駄ではなかったんだと、改めて感じられました。